目の外側の膜、いわゆるしろめとよばれる結膜が(眼の構造の図の①)赤く充血して炎症を起こしている状態が結膜炎です。
結膜炎の原因の多くは、感染によるもの、アレルギーによるものなどです。
感染による結膜炎は、さらにいくつかにわけられますが、多くは細菌性結膜炎、ウイルス性結膜炎です。
細菌性結膜炎
細菌の感染による結膜炎です。皮膚などにいる菌が原因になります。通常は抗菌薬の点眼で治療します。
まれに抗菌薬の効かない菌が介在します。 その場合は遷延、重症化します。
関連リンク:抗菌薬点眼について(準備中)
ウイルス性結膜炎
ウイルス感染による結膜炎です。
アデノウイルス(はやり目、プール熱など)
エンテロウイルス70(急性出血性結膜炎)、単純ヘルペスウイルス
によるものがあります。
はやり目、プール熱について
はやり目は正式には流行性角結膜炎 プール熱は咽頭結膜熱とよばれどちらもアデノウイルスとよばれるウイルスの感染により発症します。
点眼薬でアデノウイルス自体に効くいわゆる抗ウイルス薬はありませんが、眼科では炎症を抑える点眼薬と細菌の感染を防ぐ抗菌薬の点眼薬で治療します。通常は1週間から10日ぐらいで治りますが後遺症が残る場合がまれにあり自分で治ったと思っても眼科への再受診をお勧めします。
関連リンク:流行結膜炎について(準備中)
アレルギー性結膜炎
アレルギー性結膜炎は、いわゆるアレルゲンといわれる、花粉やハウスダスト、犬、ネコ、ウサギの毛、その他いろいろなものが原因で起こります。
症状はかゆみ、充血、流涙などで、細菌性結膜炎などに比べるとやや白っぽいめやにがでます。
花粉が原因の場合は、季節により症状の強さに差があり春先や秋にひどくなることがあります。
代表的 花粉の飛散時期
治療は、かゆみの成分などの抑える抗アレルギー点眼薬を用います。
この薬剤には、ほとんど副作用がほとんどありませんが、長期にわたって使用する場合は眼科を受診しましょう。
抗アレルギー点眼薬で効果が不十分な場合は、ステロイド点眼薬を使用します。
ステロイド薬には、副作用があります。
・主な副作用は眼圧を上昇させたり、(ステロイド緑内障)
・水晶体をにごらせたり(白内障)することです。
ステロイド点眼薬を使用するときには必ず眼科に受診、再診することが大切です。
関連リンク:抗アレルギー点眼薬について(準備中)
アレルギー性結膜炎の初期療法
アレルギーが発症する以前から前述の抗アレルギー点眼薬のうちのある種類を点眼していると、ピーク時の症状が軽減することが証明されています。
具体的な方法については 眼科医にご相談ください。