視力検査

老眼(老視)の治療


老眼の治療に関して 最近いくつかの新しい話題があります。

新しい多焦点眼内レンズの登場

多焦点眼内レンズイメージ

AMORe-Zoomホームページより一部改変

欧米を中心に新しいタイプの多焦点眼内レンズが何種類かでてきています。
日本でもそのうちのいくつかが発売されています。

多焦点眼内レンズは大きく分けて

  • 近く、遠方が見やすいタイプ
  • 中間が見えやすいタイプ

に大別されます。

それぞれに一長一短があります。
またこの違うタイプの特性を活し左右の眼に別々のタイプを挿入する方法も行なわれています。

レーザーによる角膜の手術

老眼の項目で説明した多焦点コンタクトレンズあるいは、眼内レンズのように眼の表面のレンズ機能を持つ角膜を同心円状にレーザーで削る手術です。

日本でも一部で臨床実験が開始されています。

今までは老眼の手術はあまりいい方法がなかったので結果が注目されます。

モノビジョン

多くの方が左右どちらかの眼を主に使って見ており、もう片眼は補助的に使われていると考えられています。

主に使用している眼を優位眼といいます。(いわゆる:効き目です。)

優位眼を遠くを見るために使い、もう片方を近くを見るために使う、そのために左右でレンズの度数に意図的に差をつける方法です。

普通は優位眼を近視も遠視もない眼に(乱視も)、片方を近視にします。

この方法はメガネによる矯正ではできません。

近視でコンタクトレンズの装用ができる方、眼内レンズ挿入予定の方、レーザーでの近視矯正の予定の方が適応になります。

かなり以前からある方法で亡くなったアメリカのレーガン元大統領がこの方法で演説時の原稿をメガネなしで読んでいたそうです。

CK :Conductive Keratoplasty

もともとは遠視に対してアメリカではじまった治療法です。老視に対してもFDA(食品薬品局)の認可も受けています。

角膜の周辺部の何ヶ所かにラジオ波を照射し角膜の屈折力を増加させます。上記のモノビジョン法を用い、非優位眼のみに手術を行うのが一般的で優位眼を遠方用として使います。

アキュフォーカスリング:Acu Focus

acufocus

Acu Focusページより

最近マスコミでたびたび取り上げられ話題になっています。
下の図の左の黒い器具を角膜内へ手術により埋め込みます。(大きさは右側のソフトコンタクトレンズより小さめです。)

上記同様にモノビジョン法を用い片眼(非優位眼のみ)に行います。

図はAcuFocusホームページより

現在日本では施行された方が少なくそのため施行後のデータがなく良い悪いの評価ができていません。

多焦点コンタクトレンズ、遠近両用コンタクトレンズ

ポシュロムホームページより引用

新しいタイプのコンタクトレンズが発売されています。
遠近だけではなく中間の距離にもピントが合うように設計されています。

近視の方にはもちろん、遠視の方にも適応です。
また従来型の遠近両用にもワンデータイプの使いすてが発売されています。

いずれの方法も老視を完全に直すまでにはいたっていません。
他の分野と同様に加齢による減少では治療が難しいのが現状です。

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